AMUSE NSFW化
検索パフォーマンスを分析していると、ほとんどが amuse nsfw
で検索してきてるんですよね・・・
NSFW コンテンツを載せるつもりはないですが、やり方くらいは書いておこうかな。
AMUSEでNSFW
NSFW
とは、not safe for work
の略で、要するに「職場閲覧注意」の意味です。
ポルノがその最たる例ですね。
AMUSE
は生成された画像が NSFW
と判定された場合に、上のようにブラー処理でぼかしてしまう仕様になっています。
うっかり職場で生成しても安心。
・・・でもそんなにうまくいかず、なんでもないプロンプトで出力された画像もNSFW判定されたり、逆にもろNSFWな画像がセーフだったり、精度はイマイチ。
まあ個人的には、ローカルでの実行結果をわざわざマシンリソース使って潰さなくてもいいじゃないか、という気持ちはあります。
というわけで、いくつかデメリットはありますが NSFW
をブラー処理無しで出力する方法を紹介します。
実施環境
ちなみにこんな環境です。
あまり細かいバージョンは気にしなくても良いと思います。
- Windows 11 Pro
- 24H2
- ビルド 26120.3653
- Windows 機能エクスペリエンス パック 1000.26100.70.0
- Amuse 2.3.15導入済み
用意するもの
Windowsの管理者権限が必要です
AMUSE 2.2.2
まず、AMUSE
の過去バージョン 2.2.2
が必要です。
Hugging Face
では過去バージョンをダウンロードできるので、 Amuse_v2.2.2.exe
をダウンロードします。
→ https://huggingface.co/TensorStack/Amuse/tree/main
インストール
ダウンロードしてきた Amuse_v2.2.2.exe
を実行。
ウィザードに従ってインストール。
onnx-modifier
NSFW
チェックを迂回するため、 onnx-modifier
というツールが必要です。
GitHubからチェックアウト&ビルドする方法もあるようですが、コンパイル済みの実行ファイルがお手軽です。
→ https://github.com/ZhangGe6/onnx-modifier
上記の GitHub ページ内で Download
という文字を検索し、google ドライブから直接持ってきます。
モデル内の情報を書き換える
変更したいmodelファイルの位置を確認する
AMUSE
をインストールしたフォルダの下に Plugins\ContentFilter
があるので開きます。
デフォルト設定だと C:\Program Files\Amuse\Plugins\ContentFilter
にあると思います。
ここにある model.onnx
が今回のターゲットです。
onnx-modifier.exeを起動
onnx-modifier.exeを起動します。
黒いコンソール画面が起動したあと、別画面で黒いアプリが起動します。
Open Model...
ボタンを押します。
onnx.modelを開く
Open Model
ボタンから、先程確認した Plugins\ContentFilter
の下にある onnx.model
を開きます。
しばらくするとフローチャートのようなグラフが描画されます。
一番下までスクロール
一番下まで行くと has_nsfw_concepts
という文字が見えますね。
B=0
の設定値より大きい場合に NSFW
判定される、という意味らしいです。
ここをいじって、超えられない値を設定します。
編集する
B=0
をクリックすると右側に編集ペインが開きます。
矢印の箇所にある+
ボタンをクリックし、編集状態にします。
数字を100万にする
(画面右側)かなり適当ですが、このくらいの数字にしておけば NSFW
判定されないだろう、という値に書き換えます。1000000
を入力しました。
(画面左側)編集したら、 Download
ボタンをクリック。
ダウンロード
この画面が出たらダウンロードは成功です。
onnx-modifier.exe
のあるフォルダに modified_onnx
というフォルダが作成され、編集済みの model.onnx
ファイルが保存されています。
model.onnxの置き換え
置換前に、 AMUSE
は閉じておきます。
C:\Program Files\Amuse\Plugins\ContentFilter
の下にある、model.onnx
を編集したものに置き換えます。
念の為、元のファイルは bk_model.onnx
でバックアップしておきました。
以上で作業は終了です!
AMUSE
を起動します。
NSFWな絵を生成できる!
えっちな絵を生成してもブラー処理されなくなりました!
NGワード判定は回避できない
ただし、プロンプトにあからさまに NSFW
なワードがあると弾かれます。
学術用語にしたりすることで回避できたりするので工夫してみてください。
ダウングレードのデメリット
ただし、ダウングレードすることいくつかデメリットがあります。
AMD XDNA SuperResolution
が使えない- 超高速でアップスケールしてくれる技術
- 低解像度生成モデルには必須
- 使えるモデルに制限がある
2.3.15
で使えるが、2.2.2
で使えないものがあるようです- モデルを
LOAD
してエラーになったらあきらめる
- (たぶん)NPUが使えない
- インジケータがないので、おそらく
RyzenAI
に搭載されたNPUが使えない
- インジケータがないので、おそらく
AMD XDNA SuperResolution
以外はあまり困らないかもですね。
それも時間はかかりますが通常のアップスケーラでなんとかなるので、我慢できるなら 2.2.2
でも良いと思います。
おしまい
AMUSE
が NSFW
生成に最初から対応していればもっと伸びると思いますが、Tensor Stack
の企業イメージ的なものもあるので難しいですかね。
NSFW
な画像をこれで生成しました!っていうと生成者よりツールのほうが叩かれたりするので・・・(理不尽)
なにはともあれ、インプレッション稼ぎには最適な記事ですね。
では良い生成ライフを!