コンセプト(ver. Γ)
設計思想・コンセプト
あらためて、設計思想がブレないように書き出していきます。
- 木材を使わない
- 製造に職人技を必要としない
- 9弦仕様
- ヘッドレス
- 軽くする
- ファンフレット&高フレット
木材を使わない
「良いギター」って、結局「良い木材」に左右されがちな気がします。
高価な木材を使って、美しく仕上げる。
楽器として完成された結果、装飾(見た目のかっこよさ、仕上げの映え)が重要な価値となりつつある気がします。
そうやって出来上がったギターはとても素晴らしいものなのですが、貴重な木材の取り合い、音とは無関係の見た目が重視されるのに疑問を持ってきました。
また、高温多湿な日本の気候ではネックがすぐに反応して調整が大変です。
これをなくすだけでギターってもっと良くなるのにな・・・と思っていました。
この考えからいくと、木材を使わなければ良い、という結論になります。
木材の持つ温かみを捨てる。
湿気でもメンテの要らないギターにする。
目指したのは血も涙もない、音を信号として送り出すだけの無慈悲なレールガン。
プレイヤーのタッチがダイレクトにアンプに届くので、木が包んでくれていた温もりがなくなり、演奏には安定して正確に弾く技術が必要。
再現性を重視、製造はビルダーの熟練度や木材の良し悪しにされたくない。
誰が組んでも同じスペック・特性になる、再現性の高い「機材」として設計する。
αに続き非木材で、CADで設計・CNC加工でコンマ1mm精度で加工してもらいます。
製造に職人技を必要としない
フレット位置合わせ、ネック調整など職人の経験が必要な部分を機械の精度でなんとかならいか・・・
木造ギターでも最近はCNCボディ加工で精度は上がっていますが、フレットの打ち込みやすり合わせは職人技。
職人技と同等、とまでは無理かもしれませんがプレイするのに支障がないくらいの精度を機械で出したい。
パーツさえあればビルドに職人は必要ないのが理想です。
9弦仕様
8弦までは各社ラインナップがありますが、9弦となると途端に少なくなる印象。
Ibanezの9弦も持っていますが、Low B 音がボワンとしてほとんど聞き取れないので実用域は8弦なのかな・・・と思います。
多弦アーティストも8弦までが多いように思います。
いろいろ部品を探していても、8弦用までは見つかるけど9弦用はAssyで探そうとすると見つからない。
でもせっかく自由に設計できるなら、9弦までやってみたいじゃない?!
ヘッドレス
ver.α から引き続きヘッドレス。
狭い部屋で弾くのに良さそうだし、重量バランスでヘッド落ちも軽減できるはず・・・
あと、ヘッドレス用のシングルブリッジサドルは意外と AliExpress などで豊富に見つかります。
8弦仕様まではそこそこ見つかり、9弦となると少ないですが・・・・
軽くする
これは一番こだわりたいところ。
結局、ギターを弾くまでの「めんどくさい」がギターから遠ざけている気がします。
「重くて気を使う」のはやっぱり弾くのに気力を要します。
「ちょっと弾いてみようかな」と、気軽に持てる重さにしたい。
ファンフレット&高フレット
持ってるギターだと7弦が25.5インチ、9弦が28インチのスケール。
7弦のサイズ感がベストですが、低音弦はハリを持たせたいのでやっぱり28インチが欲しい。
ということで、 26-28インチ のマルチスケールとしました。
手持ちの7弦はジャンボフレットに打ち替えていて、高いほうが好みだなと思っているので更に高く。
軽いスキャロップしたくらいの高さになります。
スキャロップ加工だと面倒ですが、フレットが最初から高いなら余計な加工も要らないので。
こだわり
上記の設計思想・コンセプトを元にラフ仕様を出しました。
- アルミスルーネック
- 湿度や温度で曲がらないネック
- ボディ材料
- 基本は超々ジュラルミン(A7075)で加工
- 体に当たる部分は3Dプリンタ出力
- ヘッドレス
- 重量バランスをボディ側に持っていく
- 指板
- ファンフレット・26-28インチ
- 高フレット
ここから思想を設計に起こしてビルドしていきます!